雇用保険の求職者給付の基本手当とは、雇用保険の被保険者の方が、定年、倒産、契約期間の満了等により離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職していただくために支給されるものです。

失業給付または失業保険で支給されるお金と言った方が分かりやすいかもしれません。

この社会保障制度の基となる雇用保険法は1975年(昭和50年)に施行されましたが、その前身である「失業保険法」という名前のなごりと、失業したら貰える保険という意味合いが認識しやすい言葉の為か、今でも「失業保険をもらう」などという方が多く、ハローワークなどの職員の方に「失業保険」と言ってももちろん通じます。

基本手当を貰える人とは

基本手当は仕事を辞めたら必ず貰える訳ではなく、雇用保険への一定期間以上加入期間していた方で失業の状態にある方のみです。

また求職者給付という名称の通り、求職する意思が有り求職できる状態の人のみにしか基本手当は支給されません。

失業の状態とは

失業の状態とは、次の条件を全て満たす必要があります。

  • 積極的に就職しようとする意志があること。
  • いつでも就職できる能力(健康状態・環境など)があること。
  • 積極的に仕事を探しているにもかかわらず、現在職業に就いていないこと。

基本手当を貰えない人

基本手当を受けることができるのは、原則として離職日の翌日から1年間以内です。

以下のいずれかの状態に当てはまる場合は、原則として基本手当を受ける事が出来ません。

1.病気やケガですぐに就職することができない
労災保険の休業[補償]給付や健康保険の傷病手当金などの支給を受けている場合を含みます。
また、受給期間を延長すれば働ける状態になってから失業保険を貰うことが出来る場合があります。(最長3年延長可)
2.妊娠、出産、育児などによりすぐに就職することができない
受給期間を延長すれば働ける状態になってから失業保険を貰うことが出来る場合があります。(最長3年延長可)
3.親族の看護などですぐに就職することができない
受給期間を延長すれば働ける状態になってから失業保険を貰うことが出来る場合があります。(最長3年延長可)
4.定年などにより離職してしばらくの間休養する
受給期間を延長すれば働ける状態になってから失業保険を貰うことが出来る場合があります。(最長1年延長可)
5.結婚して家事に専念し、就職を希望しない
 
6.家事手伝いや農業、商業など家業に従事し、就職することができない
 
7.自営業(準備を含みます)をしている
収入の有無を問いません。
8.会社などの役員に就任している
活動や報酬がない場合はハローワークで確認してください
9.就職している
見習い、試用期間、研修期間を含み、収入の有無を問いません
10.学業に専念する
昼間の学校に通っていて、すぐに就職することができない
11.次の就職が決まっている
雇用予約・内定を含みます。

基本手当の支給期間

この雇用保険の一般被保険者に対する求職者給付の基本手当の所定給付日数(基本手当の支給を受けることができる日数)は、受給資格に係る離職の日における年齢、雇用保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって決定され、90日~360日の間でそれぞれ決められます。

基本手当を貰う為に必要な雇用保険の加入期間

基本手当を貰うために必要な雇用保険加入期間は、簡単に言うと以下の通りです。

会社都合による退職
雇用保険加入期間が1年以上必要
自己都合による退職
雇用保険加入期間が半年以上必要

なお、一般的なサラリーマンであれば雇用保険に加入しているはずです。

パート・アルバイトの場合でも、雇用期間が31日以上で1週間に20時間以上働いていれば、雇用保険への加入義務がある為、加入しているケースも多々有ります。

自分自身が雇用保険に加入しているか分からない場合は、給与明細を確認して「雇用保険料」が給与から差し引かれているか確認すれば分かるので確認してみて下さい。

基本手当のもらえる日数や支給金額を知りたい

実際にいくらもらえるのか確認したい場合は、シミュレーションして簡単に確認する事が出来ます。

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